こんにちは、コアテンです!
今回は、私の好きなアニメ『舟を編む』について紹介したいと思います!
原作は三浦しをん氏による小説で、2013年に映画化され、2016年にはアニメが制作されました。
これを見て私は、辞書編集という仕事について知ることができました。視聴した当初は、「辞書」というものが、こんなにも根気強く膨大な作業の果てに生まれたものだということに驚きました。
今回は、この作品の感想や見所について、簡単にですが紹介したいと思います!
目次
出版社・玄武書房では中型国語辞書『大渡海』の刊行計画を進めていた。
一方、本の虫であり、口下手なのに営業部員・馬締は、一見チャラ男だが辞書編集部員である西岡 正志(にしおか まさし)と偶然街中で出会う。
馬締は、西岡との出会いをきっかけに、自身の定年を間近に控えて後継者探しをしていた玄武書房のベテラン編集者・荒木に引き抜かれ、辞書編集部に異動することになった。
社内では「金食い虫」と呼ばれる辞書編集部であったが、馬締の言葉への強い執着心と粘り強さや、西岡などの協力もあって、馬締は辞書の編集の作業に没頭していくのだった。
なお、作中では『大渡海』は編さん作業を開始してから完成までの13年以上の月日が流れる。
「舟を編む」の見どころは、かなり多いのですが「辞書編集の作業」と「人とのつながり」だと思います!
(1) この作品を観て、辞書の編集という仕事について初めて知りました。
辞書とは、家に置いておいて、分からないことがあればその言葉を引くだけだと考えていました。でも、ある言葉の共通認識がなければ、伝えたいことがあっても伝わらないですよね。
辞書編集というのは、その辞書が人と人とが理解し合うための助けとなるよう、できるだけ有用な言葉を選び、その言葉を別の分かりやすい言葉で解説する…。
もちろん、その作業は人がするものなので完ぺきなものではありませんし、言葉の定義も時間と共に変化していきます。また、すべての言葉を網羅することはできないため、収録語の選出には編集した人たちの意思が強く込められています。
それでも、その時点で最も有用と思われる言葉を収録した辞書を編集して発刊する。この作品では、その途方もない作業量と労力、その編集にかけた人々の思いが感じられます。
今までに私が購入してきた辞書もそのような経緯を辿って発刊されたのかと思うと胸が熱くなりました (*’▽’)
(2) 辞書編集の作業にはとても長い時間を要し、辞書が発行されるまでに非常に多くの人々が関わっていきます。
辞書の編さんをしようと考えた発起人、馬締のように実際に辞書の編集を行う人々、出版社の営業部員、印刷会社の人々…。
それぞれが辞書の刊行に向けて自分の持てる力を出し合って協力している姿がとても印象的な作品でした。
「ヌメリ感」とは、ページをめくりやすいよう指に吸い付く(引っ掛かる)感覚で、別のページもめくってしまわないような、ページ数の多い辞書を作る上で必須の紙の特性のことを言います。私も昔は紙の辞書を持っていたので手触りが何となく想像できました(笑)
もちろん、今は電子辞書を持つ方が多いので、この「ヌメリ感」を感じることは少なくなっていますが、その時代に必要とされる仕事やサービスの向上に向けて真剣に取り組む姿勢が見れる作品です。
辞書編集・刊行という一見すると非常に地味な仕事について焦点を当てた珍しい物語でした。
派手なアクションは皆無ですが、仕事とそれに没頭する人々の思いなどを描いた大人なストーリーが印象的な作品であり、歳を取った人にこそ見て欲しい そんなアニメです。
こういった職業アニメが好きな人は楽しめる内容だと思うので、まだ見たことがない人はぜひ一度ご視聴ください。
それでは!
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