こんにちは!
先日、 「ジャガイモの芽を無毒化する研究」が行われていることを知り、「自然毒・天然毒素」というものに興味を持ったので、調べてみると、割と多くの自然毒があることがわかりました!
今回は「スイセン」や「アジサイ」が持つ毒素について簡単にまとめてみたので、 興味があれば見ていってください。
目次
公園などでスイセンの花が咲いているのを目にされることも多いと思います。
観賞用として全国各地で栽培されてるスイセンは、私たちの生活の中でポピュラーですよね!
でも、そんなスイセンには毒があり、食べると中毒症状を引き起こす危険があることをご存じですか? 通常は食用として流通することはないスイセンですが、誤食による中毒発症の事例が毎年数件ほど報告されています。
では、スイセンに含まれる毒素とはどういったものなのでしょう。
・スイセンは、全草に有毒成分であるアルカロイド(リコリン、タゼチンなど)やシュウ酸カルシウムが含まれています。
特に鱗茎(地中にある地下茎)は毒性成分が多いといわれています。
・リコリンなどのアルカロイドを食べた場合、短時間で
悪心、嘔吐、下痢、発汗、頭痛、昏睡,低体温などの中毒(食中毒)症状が現れます。
・なお、鱗茎にはシュウ酸カルシウムが多く含まれているため、鱗茎を素手で触ったりすると接触性の皮膚炎症を起こします。
・スイセンの葉は、ニラやノビルと間違われやすいです。
実際に、スイセンの葉をニラやノビルと勘違いして食べ、中毒症状になった事例が何件も報告されています。
下はニラの写真です。
ニラは切ったり揉んだりすると、ニンニクのような強い刺激臭(ニラ臭)がするのに対して、スイセンは青臭いらしいです。
・スイセンの鱗茎(球根)は、タマネギと間違われやすいです。
スイセンの鱗茎(球根)をタマネギと勘違いして食べ、中毒症状を発症した事例もあります。
なお、タマネギではないことを認識していたが、スイセンの鱗茎の形などからタマネギと似たものだと自己判断して食べ、中毒になった例もあります。
画 像 | |
生息地・生態 | 地中海沿岸からアフリカ北部の原産。 園芸品として広まっており、特にニホンスイセンは観賞用に全国で栽培される。 |
危 険 部 位 | 葉っぱ、鱗茎(球根)部分 |
危 険 成 分(毒 素) | アルカロイド (リコリン 、タゼチン等) シュウ酸カルシウム |
中 毒 症 状 | 悪心、嘔吐、下痢、発汗、頭痛、昏睡,低体温 |
発 症 時 期 | 食後30分以内に発症 |
毒の強さ | 葉っぱ:中 鱗茎部分:中 |
アジサイは、梅雨の時期(6月から7月にかけて)に開花する低木です。よく公園などで目にすることも多いですよね。
観賞用として広く栽培されているそんなアジサイですが、実は毒を持っており、食べると中毒症状になる危険があるため、取扱いには注意が必要です。
では、アジサイに含まれる毒素とはどういったものなのでしょう。
・アジサイに含まれる毒性成分については、未だ明らかになっていない。
アジサイに含まれる青酸配糖体であるという説もありますが、品種によって成分・含有量にかなりの差があるため、定かではありません。
また、アルカロイドの可能性も指摘されていますが、特定には至っていないようです。
・しかし、アジサイを食べて嘔吐、めまい、顔面紅潮などの中毒症状を起こした事例が数件報告されています。
いずれの事例も、料理の添え物としてアジサイの葉や花を食べており、死亡事例は確認できませんでしたが、やはり食用は避けるべきだと思います!
画 像 | |
生息地・生態 | 日本原産。 高さ約1 ~ 2 メートルの低木で、6月~7月に花を咲かせる。 葉は、葉脈がはっきりとした卵形で、縁がノコギリ歯状。 |
危 険 部 位 | 葉っぱ |
危 険 成 分(毒 素) | 毒性成分はいまだに明らかではない。 |
中 毒 症 状 | 嘔吐、めまい、顔面紅潮 |
発 症 時 期 | 食後30分程度 |
毒の有無 | 葉っぱ:弱 花:不明 |
いかがでしたか?
私たちの身近に存在する動植物のなかで、毒性成分(自然毒・天然毒素)を持つ生き物って意外と多いんですよね。
毒性成分を持つ動植物に関する正しい知識を持てば、身近に潜む危険を回避しやすくなるのではないでしょうか。
このブログが、あなたやあなたの家族の安全な生活を送るための手助けになれば嬉しいです!
それでは!
参考資料:厚生労働省 自然毒のリスクプロファイル
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