【令和2年分の確定申告から】65万円の青色申告特別控除を受けるための要件を解説!

こんにちは、コアテンです。

 

突然ですが、令和2年分の所得税確定申告から「青色申告特別控除額」「基礎控除額」が変更することはご存じでしょうか?

 

基本的に、税制改正後も「青色申告特別控除」「基礎控除」の合計(103万円)は、変わることはありません。

しかし、ある要件を満たすことで、これまでよりも更に10万円も所得税の控除額(合計113万円まで)を増やすことができるんです!

 

 

今回は、平成30年度税制改正によって変更した「青色申告特別控除額」「基礎控除額」と、「控除額を更に増やすための要件」について紹介したいと思います。

令和2年分の確定申告に限っては、令和2年9月30日までに青色申告承認申請書の提出が必要になります

当記事の内容は2020年8月現在の情報です。最新情報については各自でご確認くださいね。

 

 

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「平成30年度税制改正」の要点

上述しましたが、平成30年度税制改正によって、令和2年分からの「青色申告特別控除額」「基礎控除額」が変更になります!

 

個人の所得税に関する主な変更点は次のとおりです。

【改正1】

・青色申告特別控除額:現行65万円 ⇒ 改正後55万円
・基礎控除額    :現行38万円 ⇒ 改正後48万円

控除額の合計:55万円+48万円=103万円 

【改正2】
さらに、ある適用要件を満たせば

・青色申告特別控除額:現行65万円 ⇒ 改正後65万円
・基礎控除額    :現行38万円 ⇒ 改正後48万円

控除額の合計:65万円+48万円=113万円

 


《国税庁 No.2072 青色申告特別控除サイトの添付PDFより抜粋》

参考:「 国税庁HP No.2072 青色申請特別控除について

 

・【改正2】の適用の要件を満たせば、【現行(従来)】よりも令和2年以後の所得税の税控除額を10万円増やすことが可能です。

 

 

 

65万円の青色申告特別控除を受けるための要件

★ 上記【改正2】の適用を受けるための要件は、次のとおりです。

 

【現行(令和元年まで)】までの青色申告の要件 ( a ) ~ ( c ) に加え、さらに ( d ) ~ ( f ) の要件を満たす必要があります。

( a ) 複式簿記で記帳していること
( b ) 確定申告書に貸借対照表と損益計算書を添付していること
( c ) 決められた期限内に確定申告を行うこと
 
( d ) 事業所得または不動産所得を得る事業を行っていること
( e ) 【❶ 確定申告書・青色申告決算書のデータを、e-Tax(国税電子申告・納税システム)を使用して行うこと】、
または、【❷
仕訳帳及び総勘定元帳について、電子帳簿保存を行っていること】

 

 

補足情報

( d ) 事業所得または不動産所得に該当する事業を行っていない場合(山林所得のみの場合)は、65万円の青色申告特別控除を受けることはできません。

 

 

( e ) 電子帳簿保存を行っても構いませんが、e-Taxによって確定申告書を提出すれば事足ります。

【❶ e-Taxによる申告】について

現行のe-Taxは、「利用者識別番号+暗証番号」を使用することで確定申告が可能となっています。

但し、e-Taxでの確定申告はいずれ「マイナンバーカード+ICカードリーダライタ、またはスマホ」を使用したものに一本化されるとのこと(時期未定、税務署の職員に口頭で確認済み)。

 

★ ICカードリーダライタは、例えば次のようなものです。

・私も、今後のe-Taxとマイナポイント手続きのため、ICカードリーダライタの準備マイナンバーカードの取得を考えています。
・なお、e-Taxに使用可能なNFCを有するスマホは、「地方公共団体情報システム機構」のポータルサイトなどでご確認ください。

参考:「 公的個人認証サービス ICカードリーダライタのご用意

 

 

【❷ 電磁的記録による備付けおよび保存】について

電子計算機を使用して国税関係帳簿を作成し、保存することです。

しかし、この適用を受けるには「ソフトウェアの準備」「事前に承認申請」などが必要になって割と手間がかかります。

会計ソフトを使って日々帳簿を付けるのは重要ですが、65万円の青色申告特別控除の適用要件は、e-Taxで確定申告すれば満たします。

 

 

 

おわりに

いかかでしたか?

今回は、「65万円の青色申告特別控除を受けるための要件」について解説しました!

・当記事は届出書の記載事項を解説したものですが、不明な点があれば税務署職員や税理士などの専門家に確認ください。

・また、当記事の内容は2020年8月現在の情報です。最新情報については各自でご確認くださいね。

 

確定申告は複雑なので、分からないことがあれば、すぐに調べましょう。

インターネットで検索することもできますが、確定申告の時期以外であれば税務署の職員さんに直接質問して話を聞くのが早いと思います。

 

当記事が、これから独立開業される皆さんのお役に立てば幸いです。

それでは!

 

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