【共食い!?】「イラクサギンウワバ」によるバジルの食害の様子と駆除方法、予防方法について

こんにちは!コアテンです。

 

9月下旬の朝、バジルの収穫をしているとき、あちこちの葉っぱに無数の小さな穴が開けられているのに気付きました。

以前に一度、ベニフキノメイガによる食害にあっていたので、今回は食害に遭っていることが一瞬で理解できました。

 

そして、葉っぱに開けられた無数の穴の周辺を探すこと15分、ようやく最初の一匹を見つけました。

 

しかし、ここで一つ問題が…。

それは発見したイモムシのサイズがあまりにも小さ過ぎて、バジルを食害している蛾(ガ)の種類が全く分からなかったことです。そのため、仕方なく(?)少し大きくしてみることにしました。

 

ところが、これが悪夢の始まりでした…。後に「蛾(ガ)の幼虫は共食いする習性がある」ということを知るキッカケになってしまいました (;゚Д゚)

 

今回は、大きく育てたことで判明した「イラクサギンウワバという蛾の生態」「実際にバジルを食害した幼虫の様子」「共食いの習性」「駆除方法・予防方法」などについて簡単に紹介したいと思います!

【閲覧注意】

当記事は、イモムシ・ガの画像が挿入されています。そういうのがダメな人は見ないでください。

引き返すなら、今のうち…(汗)

 

 

イラクサギンウワバとは?


《アプリ「LINNE LENS」の動植物の認識画像からの抜粋》

 

「イラクサギンウワバ」とは、アメリカや日本、ヨーロッパ、アジアなどに広く分布する茶色い蛾(ガ)です。成虫の体長は約20mmで、羽開長は約30mmです。

 

幼虫は、側面や背面に白線が走った淡緑~黄緑色をしたイモムシであり、シソ科(バジルなど)やキク科、アブラナ科(キャベツや白菜など)、ウリ科(キュウリ)などを様々な植物を食害します。

若齢幼虫は非常に小さく、終齢幼虫は体長が約30mmまで成長します。

 

上の写真は、我が家のバジルを食害した「イラクサギンウワバの幼虫」です。

 

 

 

実際にバジルを食害した幼虫の様子・共食いの習性について

発見時の幼虫の姿

9月下旬のある朝、バジルを収穫しようとしたとき、葉っぱの至る所に無数の穴が開いていること、そこら中に細い糸や網、黒い粒々のフンが葉っぱにくっ付いていることに気付きました。

すぐに食害した犯人捜しをして、15分ほどで発見したのですが、驚いたのはその小ささです

 

下の写真のように、バジルの葉っぱよりもかなり小さいサイズで、見つけるのに苦労しました。体長3mm、幅0.2mmくらいでしょうか。

食害した穴の付近にはいなかったことから、夜中のうちにアチコチ歩き回って色々な葉っぱをつまみ食いして回る「憎たらしいタイプのイモムシ」だというのは良く分かりました (# ゚Д゚)

 

特に、バジルの生長点(先端付近)の葉っぱが食害にあっていました。
若齢幼虫が柔らかい葉っぱが好きなのは、どのイモムシも同じようですね(#^ω^)
なお、この時点では、幼虫のサイズが小さすぎて蛾(ガ)の種類までは分かりませんでした。

後で少し大きく成長した幼虫の姿から「イラクサギンウワバという蛾の幼虫」らしいという結論になりました。

 

 

下の写真は、縦横10cmの豆腐パックの側面を歩く「蛾(ガ)の幼虫」の様子です。非常に小さいクセに、移動速度は物凄く速かったのが印象的でした。

とりあえず、このときは何て名前の害虫か分からなかったので、少し育ててみることに…。

 

 

 

共食いが起こった(発見から2日後)

飼育をはじめて2日後に異変は起こりました!

 

エサとなるバジルの葉っぱを取り替えているとき、明らかに数が減っていることに気付いてしまいました。最初は逃亡したのかと思って焦りましたが、シッカリ密閉していたので逃げられるはずはないと考え直し、検索してみたところ‥‥

 

『蛾(ガ)の幼虫には共食い習性がある』ということを知ってしまいました(◎_◎;)

しかも、この蛾だけが特別ではなく、多くの種類の蛾は幼虫同士で共食いをすることも分かりました。

「うげー、知らなきゃよかった…(汗)」と思いましたが、ここで疑問だったのは、エサとなるバジルの葉っぱを大量に入れていたのに、共食いをしたということです。

 

なお、「植物は食害に遭うと危険を察知して不味くなり、イモムシ(蛾の幼虫)同士に共食いさせて身を守る」という研究結果があるようです。

一方で、イモムシは他に食べ物があっても「共食い」を行うという話もあるようなので、植物に誘導されたのか、幼虫の性質なのか良く分かりませんでした。

どちらにしても、共食いしている姿を見たくなければ、イモムシ同士を近付けさせないのが一番…… というか、育てるなって話ですよね (^▽^;)

 

 

蛾の種類が判明(発見から4・5日後)

下の写真は、捕獲してから4・5日経って 大きくなった幼虫の姿です。

「大きくなり過ぎだろ…」、捕獲した直後の10倍以上大きくなったと思われます (;゚Д゚)

 

 

ちなみに、蛾の種類は、画像から動植物の種類を認識できるアプリ『LINNE LENS』を使って確認しました!

私の目から見ると、蛾の幼虫は全部同じに見えるので、こういったアプリはありがたいです (^-^)

 

 

アプリ『LINNE LENS』を使って確認した結果は、78%の確率で「イラクサギンウワバの幼虫」という診断でした。


《アプリ「LINNE LENS」の動植物の認識画像からの抜粋》

 

 

アプリ『LINNE LENS』は、画像認識によって動植物の種類を識別してくれるので非常に便利です。まだ使用されていない方はぜひ使ってみてください ♬

LINNÉ LENS - 水族館と動物園のARガイド

LINNÉ LENS – 水族館と動物園のARガイド
開発元:Linne Corporation
無料
posted withアプリーチ
 
【バジルを食害していた幼虫の総数】

結局、今回発見した幼虫の総数は 約45匹でした。

産卵の時期に波があるようで、一度幼虫を見つけてから数日ごとに数匹のペース見つけていっています (>_<)

年に何回もこういった食害が起こってしまうと収穫量が下がるので、予防対策は重要だと再認識しました。来年育てるなら、鉢植えで夜間は室内に移動するかな。

 
 
 

幼虫が繭を作って動かなくなった(発見から8日後)

共食いしてから、一匹だけ残して育ててみたところ、発見から8日後に繭を作ってその中にこもりました。

前日まで葉っぱを食べてばかりいましたが、この日から全く動かなくなりました。

 

ちなみに、マユは透ける(中身が見える)くらい薄かったです。

 

 

繭からガになって出てきた(発見から17日後)

繭を作って動かなくなってから9日後、夜にチラっと見てみると繭から成虫のガがいました。

キモイし割とデケェ (;゚Д゚)

 

アプリ「LINNE LENS」で確認したところ、71%の確率で「イラクサギンウワバ」でした!

「なんで幼虫の頃(78%)より確率下がってんだよ!」と突っ込んでました(笑)

 

 

ウワバ対策(駆除方法・食害の予防方法)

それでは、以下に「イラクサギンウワバの幼虫」による被害対策として、「その駆除方法」「食害の予防方法」をそれぞれ紹介していきます。

蛾の幼虫の見つけ方については、以下に示す別の記事で詳しく説明しています。ウワバ類の幼虫の見つけ方も、これとほぼ同じなので参考にしてみてください。

参考記事:「 バジルが食害に!ベニフキノメイガの幼虫の見つけ方とその対策

 

 

ウワバ類の駆除方法

ウワバ類(イラクサギンウワバなど)の駆除方法は、以下(1)(2)の2つです。

(1) ウワバ類の幼虫を捕殺する
(2) 農薬(殺虫剤)を使って駆除する

 

 

以下、ウワバ類の駆除方法について簡単に説明します。

(1) タバコガ類の幼虫を捕殺する

毎日、農作物の葉や実などを目視でチェックし、ガの幼虫などの害虫を見つけたら捕殺することで、被害を最小限に抑えることができます。

※ 上の写真の指はイメージです。直接 指でイモムシを捕殺するわけではありません (^▽^;)

 

特に、ガの幼虫(若齢)は新芽などを食べます。その付近が食害されていないか、細い糸や網、繭が張られていないか、糞が落ちていないか等を確認し、早期発見・早期駆除しましょう。

 

 

 

(2) 農薬(殺虫剤)を使って駆除する

農作物は口に入れるものなので、できるだけ農薬(殺虫剤)は使いたくないですよね?

しかし、ガの幼虫の数が多すぎる場合には、そんな悠長なことは言ってられません! 農作物が食害によって枯れてしまう前に、殺虫剤を使用して徹底的に駆除することを考えましょう。

殺虫剤は駆除だけでなく、予防にも効果的です!

 

 

殺虫剤の中でオススメなのは、以下に示すものです。

ガなどのチョウ類に良く効くうえに、環境に優しく、害虫が抵抗性を持ちにくいのが特徴です。JAS(日本農林規格)で定める有機農産物の生産に使用することができます。

 

 

ウワバ類による食害の予防方法

ウワバ類による食害を予防する方法は、以下(1)(2)(3)の3つが考えられます。

(1) 夜間は農作物を屋内に入れる
(2) 防虫ネットを使用する
(3) 電撃殺虫機を使用する

いずれも農薬を使わないので、安心感はあります。

 

 

以下、簡単に補足説明をしていきます。

(1) 夜間は屋内に入れる

ウワバ類は、主に夜間に飛来してきて農作物に産卵します。

そのため、プランタや鉢植えで育てている場合には、夜間は農作物を屋内に入れておくのが最も効果的です。これにより、ウワバ類の産卵を防ぐことができます。

 

今年は、ミニトマトのコンパニオンプランツとして、バジルをミニトマトのプランタに植えたので、室内に入れにくくなりました。

来年はバジルを別の鉢に植えて育て、夜間は屋内に入れるのが良いかなと考えています。

 

 

 

(2) 防虫ネットを使用する

防虫ネットを農作物に被せてウワバ類が産卵するのを防ぐことで、ウワバ類による食害の予防になります。

ただし、ウワバ類は小さいため、以下に示すような、網目が縦横3mm以下の防虫ネットでなければ 効果はありません。

 

防虫ネットを使う場合、バジルの光合成を促すため、昼間は防虫ネットを被せずに開放しておいて、夜間だけ防虫ネットを使用するのが良いと思われます。

 

 

 

(2) 電撃殺虫器を使用する

電撃殺虫器を使ってUV(紫外線)光源に寄ってきたウワバ類を感電死させるのも有効な手段です。電撃殺虫器は夜間に使用するのが効果的です(昼間は太陽光にUVが含まれているので、あまり効果がありません)。

電撃殺虫器のメリットは、「農作物の近くに置くだけで良い」ということです。
逆にデメリットは、「駆除した害虫の死骸を定期的に除去・廃棄しなければいけない」ということです。

なお、電撃殺虫器には「コンセント差込タイプ」「バッテリー充電タイプ」があるので、使用場所や用途によって選択しましょう。

 

 

【❶ コンセント差込タイプ】

設置したい場所にコンセントがあれば、「コンセント差込タイプ」を使用しましょう。雨などで濡れることがないように、屋根のある軒下などで使用します。

 

 

【❷ バッテリー充電タイプ】

設置したい場所にコンセントがない場合や、アウトドア(キャンプなど)でも使用したい場合は、「バッテリー充電タイプ」がオススメ。

ケーブルがないので持ち運びしやすく、場所を選ばず色々な場所で使用できます♬

 

 

 

おわりに

ウワバ類による食害対策も、時間との勝負になります。

ウワバ類の幼虫は食欲が旺盛なので、あっという間に葉っぱが食べられて収穫量が下がってしまいます。放っておくと最悪の場合、枯れてしまうこともありえます。

 

これからも害虫や病気には迅速に対応して、収穫量を増やしていきたいです!

 
最後まで読んでくれて、ありがとうございます!
皆さんの明日が ワクワクに満ちた良い日となりますように。 Thank you all ♬

コメント

タイトルとURLをコピーしました