【アニメ・漫画レビュー】『昭和元禄落語心中』を視聴した感想【人と共に歩む落語】

こんにちは、コアテンです!

 

 

今回は、私の大好きなアニメ『昭和元禄落語心中』を紹介したいと思います!

 

漫画でも読んでいましたが、アニメの出来と声優さんの熱演に圧倒された作品です。NHKドラマにもなった有名作なので、御存じの方も多いかと思います。

 

 

今回は、この作品の感想や見所について、簡単にですが紹介したいと思います!

 
【漫画版】

 

 

あらすじ

『昭和元禄落語心中』とは、
雲田はるこ氏による日本のフィクション漫画であり、昭和最後の落語大名人・八代目有楽亭 八雲の人生と、彼を取り巻く様々な人々の人間模様、落語を巡る愛憎劇などを描いた作品です。
 
漫画版の物語は以下(1)~(3)の三部構成となっています。アニメの「シーズン1」に以下の(1)(2)が含まれ、「シーズン2」が以下の(3)となっています。
 
(1) 与太郎放浪篇
 昭和50年代、刑務所を出所した元チンピラ・強次は、一年前に刑務所を慰問に訪れた八代目 八雲の落語を聞いて感動し、その足で寄席に押しかけ弟子入りを申し出た。それまで弟子を取らないことで有名な八雲だったが、強次は入門を許されて与太郎の名を貰い、八雲とその養女・小夏の住む家で一緒に住むことになる。
 
小夏と共に落語の稽古に励む与太郎だったが、ある日、八雲の独演会で居眠りをするという大失態を侵し、破門を言い渡されてしまうのだった。その後、必至に破門を解いてもらおうと懇願する与太郎に、八雲は破門しない代わりに「3つの約束」を守ることを命じ、八雲と彼の兄弟子だった男・二代目 助六についての長い昔語りを始めた…。
 
 
(2) 八雲と助六篇
 舞台は太平洋戦争前から戦後。若き日の八代目 八雲・菊比古と天才肌の落語家・二代目 有楽亭助六芸者みよ吉との出会いや、彼らの青春時代が描かれる。
「同い歳で同じ日に入門した菊比古助六の落語を巡る苦悩や因縁」や「菊比古助六みよ吉の恋模様」、そして「助六みよ吉の死の真相」が明らかにされる。
 
 
 
(3) 助六再び篇
 舞台はバブルに沸く昭和末期から平成初期頃。弟子入りから10年、芸を磨き続けた与太郎は真打に昇進し、三代目 助六を名乗ることにした。そんな中、小雪は妊娠し、未婚のまま息子を生んだ。
時代は流れ、迫りくる老いから満足な落語ができず独り苦悩する八雲の姿と引退、目まぐるしく移り変わる時代と共に変化する八雲助六小雪達の家族関係、八雲が自らと共に心中しようとした「落語」の行く末が描かれる。
 

 

 

『昭和元禄落語心中』の見どころと感想

アニメ「昭和元禄落語心中」の見どころは、かなり多いのですが「人間ドラマ」「声優さんの熱演」だと思います!

 

 

(1)この物語の見どころは、昭和初期から現代に至るまでの落語の趨勢を描いた「ストーリー」と、その時代を生きた主人公を含む噺家たちの人間模様を描いた「人間ドラマ」にあります。

 

八代目 八雲の幼少期から老年期までの波乱に満ちた人生と、亡くなった後の落語の行く末を描写した壮大な物語でした。

落語の生きる道を残すことを約束し合った菊比古(八雲)助六なのに、片方は大名跡・八雲を襲名し、もう片方は志半ばで早逝するという対照的な結果に、この世の無情を感じる切ないストーリーに涙しました。

 

作品全体を通して悲しく切ないストーリーでしたが、ラストは八代目 八雲も含めて登場人物の皆が笑顔に、幸せになってくれたと感じます。

与太郎という男が八雲の弟子になったからこそ、八雲小雪たち周囲の人間との関係が好転していったと考えると感慨深いものがあります。

 

また、自分の居場所を作るために落語に打ち込む八雲生き方、自らの芸を高めることへの執着、老い衰えて落語ができなくなった自分に苦しみ落胆する姿に、芸事に関わる人間の人生の終わり方を考えさせられました。

作中の「落語家は老いてからが花」というのは良い言葉だなと思いました。老いることで経験が増えていき、熟達し、老いた今が全盛期と言えるものがあるのが格好いい…。

このアニメを視聴して「老いることや、重荷(しらがみ)を背負って生きることが、初めてそんなに悪くないのかもしれない…」と思えました。

 

 

(2) さらに、演出や声優さんの演技も非常に良かったです。

圧巻の表現力と、年代別(青年・老年)の演じ分け、型の違いなど素人でもハッキリと耳で聴き分けられるくらいだったので、「声優ってすごいな…」と素直に感心しました。

 

漫画版が良い作品のアニメ化は残念な出来になることも多いのですが、こちらはアニメも違った良さを感じさせてくれました。「この作品を映像化してくれて有難う!」と思いました。

 

 

 

総評(レビュー)

ストーリー・絵柄・声優・演出の全てが素晴らしく、非常に完成度の高いアニメでした。

 

人生と人の縁、業の深さについて考えさせられる上に、今までに聞いたことがなかった落語に興味を持たせてくれた作品で、間違いなく傑作の一つです。

 

観終わった後、しばらく良い余韻に浸れる稀有な作品ですので、もしまだ観たことがなければ、ぜひ一度ご視聴ください。

 

 
【漫画版】
アニメ版も最高の出来だと思いますが、話の尺の都合の為か多少削られている部分もいくつかあります。そのため、細かい部分を知りたい場合は漫画版を読むことをオススメします♬
ちなみに、私はKindle本で一式揃えた上に10巻(特装版)も購入してしまいました(笑)

 
最後まで読んでくれて、ありがとうございます!
皆さんの明日が ワクワクに満ちた良い日となりますように。 Thank you all ♬

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