【漫画レビュー】『ヴィンランド・サガ』を読んだ感想【海の彼方にある平和の国】

こんにちは!

 

 

今回、私が紹介したいのは漫画『ヴィンランド・サガ』です!

 

漫画「プラネテス」の作者・幸村氏による、11世紀初頭のヴァイキングたちを描いた歴史漫画です。

前々から気になっていたのですが、最近読んで止まらなくなり、一気に全巻買い揃えた漫画です。

 

 

 

 

村々を略奪するヴァイキングたちの様子や残虐なシーンなども多く、これはアニメ化無理だろうなぁと思っていたのですが…。なんと、2019年のアニメ放送が決定されました!

参考→ 「TVアニメ ヴィンランド・サガ公式サイト

あらすじ

『ヴィンランド・サガ』とは、11世紀初頭にヨーロッパに広く拡大・侵攻したヴァイキングたちを描いた時代漫画です。

 

 

西暦700年代後期から約300年の間、竜頭の船を操る民族が北ヨーロッパに存在した…。後に「ヴァイキング」と呼ばれるその者たちは、西欧諸国のあらゆる地に現れ、戦い、略奪していった。

 

11世紀のフランク王国領。とあるヴァイキングの集団が、フランク族同士の小競り合いになだれ込み、包囲されていた砦を落として瞬く間に蓄えられていた財宝を奪い去っていった。

アシェラッド率いる そのヴァイキング集団の中に、2本の短剣を武器にする凄腕の少年がいた。

トルフィンという名のその少年は、フランク族同士の小競り合いの中、戦場に紛れて砦に侵入し、指揮官の首をあっという間に取ることに成功する。

 

 

そして、少年・トルフィンは、指揮官の首を取るという武功の見返りとして、アシェラッドに決闘を要求する。

アシェラッドが父の仇であるがゆえに…。

 

 

「ヴィンランド」とは、ヴァイキングが入植したという、かつて北アメリカ大陸に存在した地名のことです。

また、本作品の主人公・トルフィンは、11世紀に実在したアイスランドの商人「ソルフィン・カルルセフニ・ソルザルソン」をモデルにしています。

 

『ヴィンランド・サガ』の見どころ

まさかのヴァイキングを題材にした作品であり、残酷シーンが結構多いので苦手な人がいるかもしれません。

しかし、歴史に興味がある人には、ぜひ読んでみてほしいオススメの作品です。

 

 

 

この漫画の見どころは、「残酷な世界」と人々の「渇望」なんではないかと個人的に思っています。

 

戦や略奪、殺人が日常的に起こった時代…

極寒の痩せた土地での人々の生活は厳しく、弱者は強者によって無慈悲に財産や尊厳を奪われ、奴隷にさせられてしまう中世北欧の「残酷な世界」がリアルに描かれています。

 

まさに「力こそ正義」の残酷な世界において、暴力や略奪に嫌気がさした者や 虐げられる弱者には、そんな土地での生活は耐え難いものだったことでしょう。

 

海の彼方まで逃げた先…水平線の向こうに戦もなく奴隷商人もいない平和な国があれば!

序盤から、人々のとてつもない閉塞感」と、安住の地への人々の渇望」がリアルに描かれています。

 

 

 

主人公・トルフィンのモデルが、実在の人物である「ソルフィン・カルルセフニ・ソルザルソン」であることから、ストーリーの行き着く先は予想できますが、

登場人物のキャラクターや感情表現などの肉付けの部分が秀逸で、何度も読み返したくなります。

 

父の仇への復讐が生きがいだった主人公・トルフィン

そんなトルフィンが、人々の「救い」「安らぎ」の世界を作ろうと、「ヴィンランド」を目指そうとするまでの過程と、そこに至る旅路は必見です!

 

 

 

感想・総評(レビュー)

残虐なシーンも多く、苦手な人もいると思いますが、「生きること」「幸せ」とは何か深く考えさせられる作品です。

 

 

戦や略奪、殺人が日常的に起こった残酷な世界において、平和の国を目指して旅立った人間たちの生き様を見ることができる貴重な歴史漫画なので、ぜひ読んでみて下さい!

 

それでは!

 

 

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